100000年後の安全を見た

月曜日の話になりますが、おちまさとさんのブログに書かれていた100000年後の安全という映画のサイトをふと覗いてみたら、25日のみ夜21時からの回があるということで、観に行った。

フィンランドにおける放射性物質の後始末の世界でもっとも進んだ方法として、超巨大な穴を安定した岩盤に掘って、廃棄物を入れていき、最後はコンクリ詰めにして10万年間埋めることにしたという、冗談のようなほんとの話。
みんな、凄い真剣なのは分かるけど、10万年後の人にも分かるように絵をつけた標識で見せるべきとか、痕跡を残すべきではないとか、何か少し間の抜けた感もある議論に思えた。
そもそも、誰にも答えが分かるわけはずもなく、でも答えを求められたら、あんな風になっちゃうよな。。
(ていうか、個人的には核物質とか放置しといて、悪い人に持ってかれたりしないのか!?とか心配になりました。)

今は福島の問題で、被ばく量がどうだの、万一の際の備えがどうだのという話がもっぱらですが、そもそもどれだけ原発を安定運用できても、今の技術ではどうにもこうにもならない放射性廃棄物が生み出され続ける。。フィンランド原発4基であれだけの巨大な穴を掘っていたけど、日本は50基以上あるらしい。。
真剣に考えようと言われても、現実的な解は(今の時点では)なく、少ししんみり黙りこんで、なかったことにしてしまうしかないみたいな、ほんと恐ろしい問題。

前から、「今の日本は、、、だからダメだ。」とかいう言説を年をとった人がしたり顔で話しているのを聴くと、「そういう国にしたのはあんたたちの世代だろ」とずっと腹立たしかった。でも、将来、日本が原発の廃棄物で首が回らなくなってしまう時がきたら、こんな日本にしたのは原子力を使って電気を作って豊かな生活をしてきたあんた達だと、自分たちの世代が、自分の子供とかの若い世代から思われてしまうんだなと思って悲しくなった。
でも、これまで普通に生活してきた中で「原発を作って電気をバンバン使って経済発展を目指すか」、「原発を作らずに質素に暮らすか」みたいな選択肢が与えられることは無かったよと思ったり。(○○活動みたいのに入れば違うんだろうけど。)

あたかも、昔の世代の人が今の日本を作り上げたかのように思っていたけど、個人に突き詰めていくと、きっと同じような感じなんだろうなと思ったり。

答えの出ない重たい問題を突きつけられた映画でした。