「ほぼ日刊イトイ新聞の本」を読みなおした
[読書][その他]「ほぼ日刊イトイ新聞の本」を読みなおした
前回のエントリ([読書][その他]「人を助けるすんごい仕組み」 by 西條剛央さん を読 - 7月3日に生まれて)につながる所で、西條さんの本もセキュリテの存在も、ほぼ日経由で知ったんだよな〜と思い、さらに色々振り返ってみると震災関連の情報や自分がとった行動に関しては、最も影響を受けたメディアだったな〜と思ったので、改めて読み直してみた。
まず、今回の流れや自分の行動が予見されていたようでビックリした。
P.320
ある人が面白いことを言っていた。
「もうあと何年かすれば、日経新聞の株式欄が今の二ページから四ページくらいになって、いまよりもっと一般の人が気軽に投資をする時代がくるでしょう。もしそうなったら、大企業や小さな企業も当然同じ欄に並ぶわけです。
(中略)
そのとき人はどんな企業に投資をするんだろうか。どんな企業を応援したいと思うんでしょうか。ぼくは規模の大小、安定性などという要素より、『ポテンシャルを感じる』とか『こっちに投資した方が楽しそうだ』という理由で投資先を選ぶ人もかなり増えると思うんですよ。」ぼくはそういう時代がきたときに、最も強いのがビジョンをもったホラ吹きだと思っている。ホラ吹きというと聞こえは悪いけど、ほとんどの成功物語の出発点には「ホラだろう?」と思われるような過去の価値観からはみ出るようなビジョンがあったのではないか。
ほぼ日で不定期連載されていた「東北の仕事論。」(ほぼ日刊イトイ新聞 - 東日本大震災のこと。)の記事を読み、そこに登場する人々、語られている思いやビジョンに、「ほんとにできるのかな〜??」と思いながらも感化され、さらにセキュリテ(セキュリテ被災地応援ファンド | 「セキュリテ」 ミュージックセキュリティーズ)という
支援ファンドがあったことで、自分はちょっと投資してみようかなという気になった。(&そういう人は結構いるんじゃないかと勝手に予想。)まさしく、この本で書かれている通りの行動ww。
勿論、今回は震災という特殊な自体がもたらしたもので、半額は寄付だし、残りの部分もあんまり投資という感覚は無くて0になってもいいやくらいの気持ちの人が多いような気がします(勿論、復興という意味では増額して返ってくることこそが理想です!)が、少なくとも今のネット環境/普及状況であれば、結構な規模でそういうことが実現できる枠組みは作れるんだと証明されたな〜と。
## 現時点で、セキュリテは2万人以上の人が参加し、6億9千万円以上のお金が集まってる!(とはいえ、まだまだ足りないようで募集期間を延長したファンドも何個かあるようですが。)
ノーロードのインデックス投信は理にかなっていていいのも分かるし、四季報やローソク足を見ながら株式を購入するものいいんだけど、それだけではなく、様々なストーリーを聞いた上で、自分の思いをのせた投資が気軽にできる時代がきたら、ちょっと人生が豊かになったりしないかな〜と夢見ました。
あと、今回読み直して、グサグサきたのはこの辺り。
P.290
いまやネット上には膨大なeビジネスのサイトがあるが、どれもパッとしないのは消費者の感情をきちんと受け止めようという意識がないからだ。もっと簡単にいえば、みんなサイトを立ち上げるときに「コンテンツが大切だ」と言いながら、実際にコンテンツをつくってこなかったのだ。
コンテンツとは、ソフトだ。
つまりクリエイティブということだし、よろこばしきビックリのことだ。
ビジネスモデルをどんなに検討しつくしても、人はその「ビジネスモデルってやつ」をよろこぶわけではない。
反対に「ほぼ日」ではビジネスモデルはないが、人が何をよろこぶかということを考えたり、それで遊んだりしてきた。
なまじ知恵がついてきたためか、最近の自分のベクトルの向け方や立ち振る舞いはダメだったな〜と。そもそも自分は何がしたくてwebサービスの会社を希望したんだっけ??と、、改めて問い直しながら仕事に取り組まねばと。。
P.337
ただ、場を大きくするために、スタッフをいくらでも増やし続けるということはないと思う。いまのところ想像している最大人数は、五十人というイメージなのだ。
(中略)
これくらいの数なら、顔や性格をわかりながら、仕事がやっていけるような気がする。
過去、2回転職してて、その度に会社の規模は小さくなっていってるんだけど、まだ、どうもしっくりきてない部分があって、この辺なのかな〜と思ったりした。お互い全くやってることが把握できてなくて変なコミュニケーションコストが発生したり、ベクトルを合わせづらかったり。色んな会社でそういうことはあるんだろうけど、これってソフトウェアを作ったり、1個のサービスを提供したりする上ではどうなんだろうな〜と。
と、、自分の現状もあってか、刺激もらって頑張ります!とはいかなかったけど、イトイさん自身がほぼ日をやり出した頃の熱い思いが詰まった一冊で、自分の原点というか、どうあるべきかとかどうなりたかったかという部分を改めて考えるきっかけを与えてくれる一冊だと思う。
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