カイゼンジャーニーを読んだ

アジャイルとか開発組織どうするか〜みたいな話はしばらく遠ざかっていたけど、最近、"マネージャー"という役職につき、ちょっとそっちの方に注力する必要が出てきたので、今、流行りのカイゼンジャーニーを読みました。

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

さて、カイゼンジャーニーですが、評判通り、とても良かったです。
1人で始めたカイゼンが全社を変えたぜ〜!みたいな現実感のないシンデレラストーリーではなく、実際にはカイゼンしきれないままプロジェクトを移っちゃったりしつつも、その中で色んな人と出会いつつ成長していって段々とやれることを広げていくという、現実の世界に近い (著者の方の体験や実際にあったケースをモデルにしてる?) 気がして、引き込まれるように読めました。

個人的に1番いいな〜と思ったのは、物語の文脈に乗せて、色んな形式のMTG方法とかファシリテーションの方法が紹介されている事。
"マネージャー"という事で、場自体のセッティング / ファシリテーションをする場面が増えてきてますが、そういう経験はあまりなくて引き出しも全くないので、これがめっちゃ大変。。
単純に方法だけ紹介されていても中々腹落ちしないだろうし、また逆にこんな時はどんな方法がいいんだろう?って疑問に思ってもそれをどういう単語でググればいいんだろう、、ってなりますが、この本の中ではMTG/ディスカッションの方法が物語のコンテキストと一緒に紹介されているので、自分のチームの中で今はこういう感じのことをしっかり議論したいな〜という時に、本の中の似たような場面を思い出して、そこで紹介されているディスカッションの方法を参照すればいい。
インセプションデッキ、むきなおり、リーダーズ・インテグレーション、ハンガーフライトの場作り等々。ちょっと油断するとどんどんチームって停滞してしまうんだなーと感じるものの、引き出しが少なすぎてどうしたもんかな〜という状態だったけど、大きなヒントをもらった感じなので、今後、色々試していこう。


ちょっと話は変わって、この本のスコープからは外れるけど、自分が納得できて健全と思える方法でモノをしっかりとまっとうと思える方法で作れるってのはもちろん大事なんだけど、そもそも、そこがゴールなんだっけ?っていう疑問が最近自分の中で強く燻っている。
アメリカのスタートアップとかを見てると、日本では考えづらいようなスピードで組織をスケールして最新の技術を取り入れつつも、プロダクトも進化を続けている所がいっぱいあるのに、色んな組織で発生しているあるあるな問題に同じように苦しんで解決してバンザーイってだけで、そういった所に肩を並べるプロダクト/開発組織って作れるのか!?その辺はクリアした上で、もっと上のレベルの戦いが繰り広げられている世界もあるのではないか? っていう疑問というか、思いというか。

その中で、最近の自分にとって身近な問題として、"マネージャー"って何なんだろう??/どういう存在になるべきなんだろう??ってのがある。"技術分かってるマネージャーに指揮されたい vs マネージャーはマネジメントに集中すべき問題" に、 "エンジニアのキャリアパスがマネージャーしかない問題"、"そもそもマネージャーって何(プロダクト / プロジェクト / チーム...)をマネージする存在なの?問題" 等々。こういったモノをしっかりに向き合って解決していく必要がありそうだと思う一方で、こういうあるあるな問題に事前に上手く対策することもできない組織が、良いエンジニアリングをして、プロダクトを他社より上手に改善し続けられるのか?って思ったり。
ガーンといくアメリカのスタートアップは、こういうあるあるな問題に対して、それなりの解を持っていて、事前に備えているからこそ、ガーンといけるんじゃないかな〜と思ったり。

こういうのを解決するために、組織体制とか開発手法の分野で膨大に学ぶべき/実践すべきことはありそうな予感がしつつ、正直こういう部分に時間を取られることがストレスに感じる部分もあり、有限な時間の中で自分が注力したいのは、エンジニアリングのことをキャッチアップし続けて、しっかりと現場に携わった形でエンジニアとしてのキャリアを積んでいく所で、こういった組織とか開発手法の分野はそこに注力したい人がやるのがベターのでは?と思ったり。。一方でその考え自体が、実は自分の変化を恐れて今までの延長線上で仕事をしたいという甘えでは?みたいな思いも頭をよぎ流こともあり、、、ほんと最近は思考がぐちゃぐちゃw
40という年齢はキャリアの中の1つ大きな節目らしいですが、まだ数年あるものの、そこに向けて色々と考えたくなる年頃なのかな〜。

ここまでの思考のぐちゃぐちゃ感は、久しくなかった感じで、こっから自分がどういう選択をして、どういうキャリアを築いていくにしても、数ヶ月後/数年後に振り返ってみたら面白いかな〜と思って、久々のブログに書いておいた。