第8回ジオメディアサミットに行った
第8回ジオメディアサミットに行ったので、そのメモ。
今回のテーマはO2O(Online to Offline)でした。
↓にユーストのアーカイブとtoggeterへのリンクもあり。
http://geomediasummit.jp/post/16383948134/8
40000店舗、3850万会員基盤によるDBマーケティング
CCC 藤澤幸生様
- TSUTAYA 1414店舗。
- 実は日本一、本を売っている店舗である。
- 渋谷店が最大の売り上げ
- T-Pointカード
- 会員と販促基盤の共有。
- 誰に何が売れているかが分かる。
- ロイヤルカスタマー優遇システムを作れたり。
- リコメンドサービス
- 誰にどんな広告をうつか? データが豊富なため、マスではなく1to1に近いターゲティングが可能。
- アライアンス企業に対して、会員の個人情報や履歴の提供は一切していません!!
- 商圏マップ
- 元がチェーン店舗なのでこの辺は元から得意。
- アライアンスに入ることで利用者だけでなく、未利用者の分布まで分かる。
- 属性×購買行動×接点(店舗の位置情報)
- 行動商圏特定セグメント。
- これまでの購買履歴からその人の行動半径が分かる。エリア特化型マーケティング。
- 自販機連携。今日から?サービス開始。
- T-POINTクーポンアプリ。
- 代官山プロジェクト
- お金、時間のあるかっこいい大人を狙った店舗。
- 最新ITの導入。
- セルフPOSとRFID
- 店舗マップへのプロット、店舗になければネットへ誘導。
- KDDIのNFCプロジェクトにも参加。
自分がT-Pointカードを使っていないこともあり、今まであんまり存在を意識したことはなかったけど、今流行りのBig dataにどんぴしゃで、住んでる場所、行動エリア、購買履歴と、どっから手をつけていいものかと迷ってしまいそうなデータ量なんだろうな〜と。
一開発者として見ると凄いデータ量でチャレンジングなことが色々出来そうだな〜と思うし、きっと事業寄りの人から見ても魅力的なデータなんだろうとは思うけど、講演の中ではこんな広告が打てますみたいな話が多く、一エンドユーザとして考えた時には正直、T-Pointは入らないでおこうと思ってしまったので、、エンドユーザ的にはポイント貯まる以外にも、こんなメリットがあるんだ!みたいのが聞けるといいな〜と思いました。
ニコトコを中心とした二子玉川でのジオサービス 東急電鉄 福島様
- about 東急電鉄
- 元はまちづくりの会社。そのインフラとして鉄道を引いた。
- 東急沿線沿は245万世帯、501万人。
- 課題
- 基礎消費の縮小、情報伝達の変化、所有の質の変化。
- 鉄道、不動産、小売/リテール どれも厳しい。
- 外出減、回遊性の低下、購買行動がオンラインへ。
- 街づくりもついていかないと、若い人が集まらず、○○ニュータウンのようなゴーストタウンへ。。
- ハード(箱物)からソフトへ、コミュニティ作り。
- 基礎消費の縮小、情報伝達の変化、所有の質の変化。
- ぷらっとPlat (この辺からあんまりちゃんと聞いてなかったので、やや怪しい)
NFC活用によるビジネスの可能性 リクルート 鵜飼様
- about NFC
- FelicaもNFCを使った一つの規格。
- あくまでも通信だけの規格なので、その上に何をのせるかは自由。
- ペアでないと意味がない
- Card emulation = 片方が端末で片方が読み取り機。決済とか。
- Peer to peer = 端末間通信。google beam。
- Leadar writer = タグなどに情報を埋め込み、それを読み出す。
- 昨年、仕様がある程度fixし、皆が取り組みだした。
- インフラが必要なこともあり、早く走り出してリーダーになりたい大企業たち。
- Shopkick
- KDDIの参入に関して
- 錚々たる企業が並んでいる中、よく見ると、ネットアライブという会社がKDDIのNFCビジネスに参画してる。岡山に本社を置く数名のベンチャー。
- http://www.kddi.com/corporate/news_release/2012/0116/besshi.html
- すぐに始められる開発キット。
- Felicaランチャー
- NDEF Writer
- NFCフォーラム
- http://www.nfc-forum.org/home/
- 現在、180社。電通、googleも入ってる。リクルートもサブで。
- おまけ:ちょっと前に鵜飼さんが書かれた記事
パネルディスカッション
- 参加者
- 株式会社マイネット・ジャパン 代表取締役社長 上原仁
- 株式会社サンゼロミニッツ 代表取締役社長 谷郷 元昭
- 株式会社FrogApps 代表取締役社長 中村仁
- 株式会社nomad 代表取締役社長 小笠原 治
- 有限会社らしく 代表取締役社長 佐藤 純也
- 株式会社ゆめみ ソーシャルアプリ事業部 副事業部長 君塚 賢一
- 詳細はユースト or togetter見るべし!
- メモ
- サンゼロミニッツはついに黒字化!
- メルマガ集約、静的ページ集約、自治体発信情報集約、店舗発信×ユーザ発信
- 豚組のtwitter
- 現在は約5〜10%のお客がtwitter経由で予約。少ないと思われるかもしれないが、この集客が黒字との分岐点になったりすることもあるので超重要。
- "ごちそうさまでした"という言葉がもらえる!
- トップダウンで始めた。最初は店の人は嫌がっていたけど、今はノリノリ。
- ファミマのT-pointに関する店員へのオペレーションの徹底はある意味すごい。
- awabar
- ソーシャルのみで集客
- 今は坪当たり20万円の売り上げ。(飲食店としてはかなりいい数字)
- アプリの名前に自分の知ってる地名が入ることの価値。(株式会社らしく)
- 戸越銀座、武蔵小山
- Miilに関して(FrogApps)
- 店舗経験がある人がオンラインの場で何かすることに価値があるのでは無いのかと思うようになり、今はアプリを作る仕事をしている。
- チェックインは皆がする行為ではない。写真アップロードのほうが皆がしてくれるはず
- オフライン(店舗)側からオンライン側への歩み寄りは徐々に始まっている。次はオンライン側がオフラインに歩みよるべし。
- サンゼロミニッツはついに黒字化!
GPSによるシームレス測位技術 IMES(= Indoor MEssaging Service)について
- 屋内技術
- 三次元(高さ)が必要
- かなりの精度が求められる
- 人が対象
- 地図はどうする?
- IMESの概要
- 位置情報をメッセージで送り、GPS受信機で取得。
- プロトコルあり。 緯度軽度 + Floor を送ったり。
- 特許だよ!!
- 電波の強さを変えることでメッセージの伝播範囲を調整することができる。
- LSIというかなりちっちゃい発信機ができた。
- これにより、普及の足がかりはできた
- 電灯にさしてそこから電力を得るようにできる。
- IMESサービス開発キャンペーン
- 二子玉川ライズ実証実験
- アプリ開発者募集中。
- http://www.slideshare.net/Stardustkids/ss-10693964
LT (一部抜粋)
”僕の来た道” - 移動ログを全部とっておくとできること
- ジオメディアは危機に瀕している!!
- 無断での位置情報取得等
- 位置情報を提供することによる価値をエンドユーザに届ける必要がある。そのためにこのアプリを作った。
- もうすぐアプリ公開予定
- 位置情報は全てローカル保存。
Daily portal Z ちょっと見てきて
- 誰かがこの場所(主に思い出の場所や前行ったことのある場所)をちょっと見てきてと依頼を出し、その依頼を見た誰かが見てきて報告。
- アプリあり
- (後でサイトを見てみたら超面白いコンテンツだった。)
個人的には今回の一番の収穫じゃないかくらい、面白いコンテンツだな〜と思った。何気ないよくある風景や写真でも、誰かの想いや思い出が乗ることで、スペシャルなものに変わってほんと面白い。今の雰囲気を保ちつつ、もっとメジャーになっていくといいなと思います。依頼の内容的にも、ふわっとした感じ的にも、何となく探偵ナイトスクープを思い出した。
位置情報×プライバシーでSoLoMoの未来を変える! @sa2da
- SoLoMo (=Social, Local, Mobile.)
- 位置情報の公開に懸念を持ってるユーザが多い。
- 位置情報を公開してアプリを使っているユーザは7%くらい
- ON/OFF の二者択一では拾えないニーズがあるのでは?
- そのニーズを拾うのがZONE
- 開発者登録受付中
GPS屋内測位技術「IMES」による空間エンタテインメント
- RokePoP
- IMESを使った超狭い範囲Push広告
鳥取大学が創る新しい地域公共交通案内サービス @niyalist
- バス路線、利用者は減り続けている。利用者減 -> 路線廃止 -> 利用者減、、の悪循環。
- バスの利用を促すものを作れないか。
- バスネット
- 鳥取の人口59万人に対して、毎月数万アクセスがある。
- リアルタイム運行情報を加味した、ルート検索もやってる
- 資料(http://www.slideshare.net/niyalist/lt-11217591)
感想
googleの検索もFacebookも、使う人が多くなっても、中々、利益を上げられずに苦しんでいた(というか、興味がなかった?)らしい。でも、作っている人たちはその価値を信じて邁進していた。ちょっと前に見たはてなの近藤さんの講演でも、ダイヤリーを作った時には売り上げとか考えずに絶対あると便利だからという理由で受託の売り上げをサーバに突っ込んでいたという話をされていた(そして、超格好いいな〜と痺れた)。
ジオメディアもどうしてもマネタイズの話になりはするけれど、これだけの人たちが面白おかしく色んなものを作っている(ちょこちょこ色んな勉強会に行くけど、LTが振るいにかけられるほど集まり、5分とは思えない密度の濃い内容が展開される場は中々ないと思う。)んだから、引き続きお互い切磋琢磨して面白いものを作って、エンドユーザを増やしていければ、いつか誰かがgoogleばりに(はてなばりに?)ドカーンと行くに違いない!と、勝手な楽観論を抱いてしまいました。
とりあえず、ちょっと見てきての書籍が出たら買います(笑)。
NFC、IMESといった今後のジオメディアの土台となっていくかもしれない技術、パネルディスカッションで聞けたO2Oの取り組みの実例、LTで語られていたプライバシー問題などなど、今回も色んな収穫のあった会でした。主催者の方々、ありがとうございました!!
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